日出味噌醸造元TOP > 日本の食卓向上通信バックナンバー > 2004年4月号
近頃、牛肉のBSEや鳥インフルエンザなど、精肉に関する事件が続いており、食に関する安全性への意識が強くなっています。鳥インフルエンザ発生の報道後、鶏肉を「買うのをやめた」&「買う回数が減った」という主婦が40%以上となっている結果が、日経マーケット(4月号)の記事で出ておりました。その代わりに購入頻度が増えた食材としては、豚肉が60%と、二位の鮮魚(29%)を大きく離しての一位となっております。さらに、鶏肉を使った総菜や加工食品の購入頻度も「買うのをやめた」&「買う回数が減った」という主婦が約40%となっており、食の安全性への意識の高さが感じられる結果がでております。
昔は、味噌は家単位で造っていたので、その家独特の原料配合や仕込み法があり、それぞれに味噌の味が違っていました。だからこそ、小さい頃から日頃食べ慣れている自分の味噌が一番うまいと感じるのは当然で、そこから自分のことを誇ることを「手前味噌」というようになりました。とにかく昔の日本人は味噌を家の象徴とするほど大切な物として扱ってきたので、粗末な扱いをすることなど決して無く、食生活の中で最も重要かつ中心的な嗜好物として位置づけ、敬ってきました。ある地方では、新しい家に引っ越しするとき、何はさておきまず「塩」と味噌を運び出すと言う風習が今でも伝わっているそうです。また、味噌作りが途絶えると、不吉な兆しがくるとか、味噌を腐らせるとその家から死者が出るといった俗信も全国に伝わっています。このように味噌と日本人の昔からの長く深い関りは、私たちの生活習慣や俗信として多く残っています。
先日、みなとみらい線が開通後、初めて横浜中華街に行ってきました。渋谷から乗り換えなしの「元町・中華街駅」ができ、とても便利に行くことができるようになりました。平日に行ったにも関わらず、街はにぎわい活気にあふれているようでした。いろいろ新しい観光名所などができては、他の新しいところができると忘れられ、と言うところがたくさんありますが、この中華街のように長い間人々に愛されて、飽きられずに続いているのは何なんでしょうね。何かディズニーランドと似たようなものを感じました。今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。感想やご意見をいただけるとほんとにうれしいです。励ましのつもりで送ってください。
株式会社 日出味噌醸造元 |