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心豊かな日本の食卓風景を伝統と共によりよい形で後世に伝えることを考える情報通信 金紋 日出味噌醸造元 日本の食卓向上通信

3月号 Vol.57 2006年2月28日 発行
今どきの「マクロビオティック」

昨年10月号で特集した「LOHAS(ロハス)」(「地球の環境を考えながら、ヘルシーに暮らしましょう!」という考え)もだいぶ定着してきたようですね。そんな中、女性を中心に「マクロビオティック食」が人気のようです。今月号の「ニュースな食ワード」は「マクロビオティック食」について取り上げたいと思います。

「マクロビオティック食」は、ギリシャ語で「マクロ」が大きい長い、「ビオ」が生命、「ティック」が術学を意味し、「長く思いっきり活きるための理論・方法・手段」となります。マクロビオティックという言葉の歴史は古く、「西洋医学の父」ことヒポクラテスが「偉大なる生命・長寿」などという意味であるマクロビオスという言葉を使ったのが最初であると言われています。自らの病気を玄米菜食で治した桜沢如一が、古来より受け継がれてきた食養生の知恵を、古代中国の陰陽理論などにより体系づけ、新たな食事法の原則「マクロビオティック食」として世に送り出し、そして、久司道夫がアメリカに渡り普及運動に大きな功績を果たしてきました。「マクロビオティック食」の特徴としては、穀物と野菜、豆や海藻といった植物性のものを主食とし、動物性、特に肉をあまり食べず、他にも、お砂糖(特に制白糖)を避け、食材はできるだけ無農薬栽培・自然農法産・オーガニックなものを選び、その土地でその季節にとれるものを食べるようにし、調味料は伝統製法のものを選びます。以上を守っていれば、自然のリズムと身体のリズムが調和し、健康が維持できるということです。「マクロビオティック」を専門としたレストランも人気のようです。「マクロビオティック」の理論に沿って、穀物と野菜のみを用い、肉の代わりには、大豆グルテンや、小麦粉グルテンの加工品"セイタン"が使われたり、植物タンパク質を多く含む豆や、ミネラル豊富なアマランサス、クスクスなどの穀物類を用い栄養バランスをとる工夫がされたり、米も玄米100%が基本で、野菜も根菜類を中心に有機野菜を多く用い、調味料も精製した砂糖ではなく、てんさい糖、米飴、味醂を使用。コーヒーミルクも大豆と玄米で作る豆乳の"ライス&ライス"を使用したりという工夫がされているようです。また、フレンチの技法を応用したり、チリパウダーやコリアンダー、サフランなどのスパイスを使用したり等、おしゃれにイメージチェンジをはかりOLにうけるようにアレンジもされているようです。牛肉問題等、食に関する不安が残る昨今、体に良く安全、ヘルシーなメニューというのは人気のようですね。


【マクロビオティックの基本原則】
●一物全体・・・・・・ひげ根や皮も捨てず、生命あるものはすべて丸ごと食べる。
●身土不二・・・・・・季節のもの、その土地に産する伝統のものを食べる。
●自然のもの・・・・・人口の薬品は使わないこと。
●穀物菜食・・・・・・玄米・そば・小麦など穀物は精製せずに、そのままの状態の全粒穀物が食事の中心。それに、その土地・その時期の旬野菜が添えられる食事。
●陰陽の調和・・・・・極端に偏ったり固定されたりせず、陰陽バランスのとれた状態がよい。

徳川家康の健康法?「ここがミソ」コラム

平均寿命が37、8だった時代に75歳の長寿を保った徳川家康は、「五菜三根」のみそ汁を食べたといわれています。大根などの根菜が3種、その葉も含めた菜が5種類も入った味噌汁は、現代の栄養学からみても百点満点。このみそ汁と麦飯で健康を心がけ、人にもすすめた「権現様(家康)」の家訓を守って、代々の将軍たちも食膳にはみそ汁を欠かさなかったらしいです。長い江戸幕府の力は毎食のビタミンみそ汁がつくり出していたのかもしれませんね。

2005年の世界競争力ランキング 今月の気まぐれランキング

1位: フィンランド
2位: アメリカ
3位: スウェーデン
4位: デンマーク
5位: 台湾
6位: シンガポール
7位: アイスランド
8位: スイス




12位: 日本

(THE21 2005年12月号掲載)

編集後記

東京に新スポットとして「表参道ヒルズ」がオープンしましたね。ハーブやスパイスを専門としたショップ&カフェや、ラーメンを軸にしたダイニング(コース料理もあるらしい)や、煮込み料理を目玉にしたレストランなど、ちょっと変わった飲食店が入っているらしいです。連日混んでいるらしいのでまだ行ってないのですが、近々チェックしに行こうと思っております。

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