日出味噌醸造元TOP > 日本の食卓向上通信バックナンバー > 2015年7月号
この4月、厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」が5年ぶりに改定され、ナトリウム(食塩相当量)の目標量が男女ともに引き下げられました。
高血圧を始めとする万病の元となることが確認されていながら、日本人の塩分摂取量は依然として高水準で推移しています。そんな中、今注目されているのが「乳和食」です。そこで今月の「ニュースな食ワード」は「乳和食」について特集してみたいと思います。
「乳和食」とは、和食のだし汁や、煮汁、つけ汁、ゆで汁等に牛乳を加えることで、手軽に減塩でき、また、牛乳のコク、旨みが出るため風味も変わらず、牛乳の栄養素も取れるという調理法です。乳糖の甘さと乳脂のコクは、だしに匹敵する深みがあるそうです。本来、粗食で体に良いとされる和食に乳製品を活用すれば、減塩だけでなく日本人に不足しがちなカルシウムも補給することができ、さらに体にやさしい食事が実現します。また通常なかなか摂取しづらいカリウムやマグネシウムも補うことができる為、塩分の過剰摂取により上昇した血圧を降下させる効果も期待できるそうです。また、牛乳と酢から作る「ミルク酢」もテレビの情報番組で脳梗塞予防に効果があると紹介されて話題になっています。牛乳のカルシウムは、ナトリウムを体内から排出する効果があり、さらに酢のカルシウムの吸収も良くする上、クエン酸が血が固まるのを予防し、高血圧対策・血液サラサラ効果が期待できるそうです。「ミルク酢」の作り方は、牛乳1リットルを火にかけて、かき混ぜながら温めます。鍋肌に小さい泡が出てきて沸騰しそうになったら米酢75ccを全体に回し入れ、ヘラで十字を描くようにゆっくりとかき混ぜます。上のほうに固形物が溜まってきたら、火を止め、ザルに厚手のクッキングペーパーをしいて漉します。漉して出来た液体が「ミルク酢」です。浅漬けやカルパッチョ、サラダなどの酢として使えます。漉した後の固形物はカッテージチーズとして、こちらも使えます。和食に牛乳って合うの?と思われがちですが、意外と牛乳の味はしないそうです。ちなみに牛乳は味噌と同じく、熱に敏感です。沸騰すると焦げつきやすく、膜を張り、旨味やコクが膜に逃げてしまうので、煮立たせないように火加減に注意するのがポイントのようです。今年は「乳和食」が"New"和食のようです。
1位:ヨーグルト
2位:フルーツジュース
3位:豆乳
4位:青汁
5位:リキュール
6位:おしるこ
7位:焼酎
8位:レモン果汁
9位:野菜ジュース
10位:果実酒
参考:goo
「ほど塩レシピ」って聞いたことがありますか?
酢やめんつゆ、ぽん酢しょうゆを使い、だしの旨み成分やお酢の酸味を活かし、塩分を減らしてもおいしく頂けるレシピだそうです。今まで減塩料理というと、病院食や美味しくなさそうなイメージでしたが、「ほど塩レシピ」はちょっとしたアイディアで、塩分を減らしても美味しい料理として、レシピサイトのクックパッドでも話題で、本まで出ているそうです。
今月のニュースな食ワードの「乳和食」もそうですが、近頃は“美味しく減塩”がキーワードのようですね。
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