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心豊かな日本の食卓風景を伝統と共によりよい形で後世に伝えることを考える情報通信 金紋 日出味噌醸造元 日本の食卓向上通信

7月号 Vol.181 2016年6月28日 発行
「飢餓問題」と「食品ロス」を一挙解決?! Newsな食ワード!

「飢餓問題」が問題視されている一方で、世界では年間約13億トン、日本だけでも約1800万トンもの食品が捨てられています。そのうち、まだ食べられるのに捨てられてしまった「食品ロス」は、日本で500万〜800万トン。これは日本国民全員が、毎日おにぎり1〜2個分の食べ物を捨てているのと同じ量と言われています。そこで今月の「ニュースな食ワード」はそんな問題を一挙解決するようなプログラム「Community Food Connection」について特集してみたいと思います。

アメリカではスターバックスが全7,600店舗で全ての売れ残り食品を寄付することを発表しております。また最近では2月にフランスが、大規模のスーパーマーケットを対象に、まだ食べられるはずの食品廃棄を禁止し、余剰食品を慈善団体へ寄付することを義務づける法律を制定し、従わなかった場合には罰金が科せられる等、食品廃棄を少しでも減らそうと世界中でさまざまな取り組みが企業や行政により始まり話題になっています。そんな中イギリス最大のスーパーマーケットチェーン「Tesco」は、余った食品を全て地域の慈善団体に寄付するプログラム「Community Food Connection」を始めると発表しました。「Tesco」は昨年だけで約6万トンの食糧を廃棄し、その半分以上約7000万食分に相当する食品がまだ食べられるものだったそうです。とはいえ、ただ単に余った食品をそれぞれの慈善団体に均等に分配したとしても、結局慈善団体でも余ってしまう可能性があります。そこで「Tes」が考えたのは、より効率的にそれぞれの団体が本当に求めている食品を届けられるしくみでした。「Tesco」の各店舗がその日に余った食品をアプリへ入力すると、登録している慈善団体には近くの支店から、余っている食品のリストが届きます。慈善団体は、そこから欲しい物だけを選んで受け取ることができ、食事として食べ物を必要とする人達に提供する事ができます。スーパーマーケットと慈善団体がアプリを通してつながり、日々の食料確保に悩む貧困状態の人々とのコミュニティ形成にも役立ちます。実際「Tesco」はすでに14店舗でこのプログラムを実験し、6ヶ月間で22トンの食品を寄付、5万食もの食事を提供したそうです。
このプログラムが拡大したら、人にも地球にも豊かな世界になるかもしれませんね。

食中毒は味噌で乗り切る!「ここがミソ」コラム
日本では年間1,000件近い食中毒事件が起こっています。このうち多くは、病原性大腸菌、ブドウ球菌、腸炎ビブリオといった、人間にとって有害な細菌によって引き起こされると言われています。厚生省の調査によると、戦後起こった食中毒事件のうち、味噌が原因とされたものは1件もありませんでした。また、味噌の中に大腸菌、ブドウ球菌を入れ、密封して室内に置いた場合に、大腸菌やブドウ球菌がどのように増加・減少するかを実験した結果、大腸菌では1週間以内、ブドウ球菌でも約2週間で味噌の中の細菌は死滅していました。実験は食塩0%の「無塩味噌」と、食塩11.2%(やや塩分少なめ)の味噌の2種類で行われましたが、通常の塩分の味噌だけでなく、塩分ゼロの味噌の中でも細菌が無くなっていたそうですよ。恐るべし味噌パワーです。
子供の頃嫌いだったけど今は好きな野菜ランキング

1位:ピーマン
2位:特にない
3位:ナス
4位:セロリ
5位:春菊
6位:しいたけ
7位:ねぎ
8位:ゴーヤ
9位:トマト
10位:その他の野菜
11位:ニンジン
12位:アスパラガス
13位:オクラ
14位:ししとう
15位:ブロッコリー

参考:goo


編集後記

夏といえばそうめんですが、実は「七夕」の時期に食べる「行事食」の一つとの事。その昔、古代中国の帝の子供が七月七日に亡くなり、その後に鬼となって熱病を流行らせ、これに困った人々は子供の好物だった小麦粉と米の粉を練って縄の形にした菓子「索餅(さくべい)」を備えて祟りを鎮めたそうです。それから、この事故に因んで中国では七夕に「索餅」を食べる風習が生まれ、平安時代に日本へ伝わり、日本でも七月七日に食べる習慣がありました。「索餅」は「索麺(さくめん)」とも呼ばれ、それが時代を経て「そうめん」に変化したようです。今でも七夕に食べられるそうめんのことを、故事にちなんで鬼のはらわたと呼んでいるところがあるそうですよ。

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