日出味噌醸造元TOP > 日本の食卓向上通信バックナンバー > 2020年7月号
これから暑くなる季節、食欲が減退する時でも大活躍してくれる野菜の一つがトマトです。
トマトは優れた栄養素を持っていて、中でもトマトに含まれるリコピンは高い抗酸化力があり、活性酸素を消してくれます。そのトマトをもっと効果的にしてくれるのが、トマトを発酵させた「発酵トマト」です。
そこで今月の「ニュースな食ワード」は「発酵トマト」について特集してみたいと思います。
トマトを発酵させると、栄養素や旨味がアップし、乳酸菌が豊富になります。発酵させる事で、菌を摂取する事ができ、腸内に乳酸菌などの菌を増やして、腸の働きを良くする善玉菌が活発になり、便秘や肥満、疲労、アレルギーなど多くの病気の予防や改善に力を発揮します。そして腸内環境の改善は、糖尿病の予防・改善にも役立ちます。「発酵トマト」の作り方は、トマトの皮を湯むきして、1cm角に切り、容器にトマトと塩を入れるだけ。塩を入れるのは、発酵を早くする為です。常温で2〜3日置いたら、冷蔵庫に入れて保存します。ただし、室温が25℃以上になる夏場は、発酵が早く進むので、常温で発酵させるのは半日から1日。常温で長く保存しておくとカビが生える恐れがあります。発酵が始まり、トマトの周りにプクプクと気泡が出てきたら完成。トマトの皮を湯むきするのは、食感を良くする為で、トマトの皮が気にならない人は、湯むきをしなくてもいいそうです。むしろトマトの皮には栄養が多く、皮を付けたほうが発酵もよくなるそうです。発酵が終わるまで、1日1回、菜箸かスプーンでかきまぜると、より菌が活性化します。発酵が始まって1週間ぐらいは、トマトを甘く感じますが、日が経つにつれて発酵が進み乳酸菌が増え、酸味が増えるそうで、味の変化も楽しめます。また、「発酵トマト」に含まれる乳酸菌は、加熱して死菌になっても腸内で善玉菌を増やす働きをしてくれるので、生で食べる事にこだわる必要もないそうです。ヨーグルト、納豆、味噌汁に混ぜたり、肉、魚料理のソースや、もちろんパスタやごはんにもOKです。
ちなみにリコピンは細胞の中に存在するので、細胞を壊す為、生で食べるより熱を加えて、砕いて食べた方がいいそうです。そして加熱したトマトは生に比べてリコピンの吸収が16倍にもなるそうですよ。
いよいよ梅雨の時期ですね。体調変化が起きやすいこの時期にだるさや疲れを溜めたまま過ごすと、暑い夏が来る頃には夏バテになってしまうかもしれません。梅雨の時期は、雨の日は肌寒く感じたり、晴れの日は暑かったりと気温や湿度が大きく変化します。天気に体がついていかなくなり、体調不良になってしまうことがあります。この時期いつも書いていますが、梅雨のだるさと夏の冷えと疲れ予防には味噌汁です。大豆は畑の肉といわれるぐらいたんぱく質が豊富な上、コレステロールを下げる働きや、アンチエイジングに有効な成分も多数含まれており、冷え性や貧血を予防する効果もあります。また、味噌汁に含まれる塩分が、水分の摂り過ぎで不足した塩分を補給してくれます。味噌汁に発酵トマトを入れて梅雨を乗り越えてみてはいかがでしょうか・・・。
1位:還暦からの底力 歴史・人・旅に学ぶ生き方:出口治明
2位:嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え:岸見一郎、古賀史健
3位:職業、春木開:春木開
4位:さあ、才能に目覚めよう 新版-ストレングス・ファインダー20-:(著)トム・ラス(訳)古屋博子
5位:宇宙兄弟とFFS論理が教えてくれる あなたの知らないあなたの強み:古野俊幸
オリコンランキング参照
2020年06月22日付(6月8日〜6月14日)
今月の「ニュースな食ワード」では「発酵トマト」を紹介しましたが、日本人が食べるトマトの年間消費量は世界平均の半分ほどだそうです。1日当たりに換算するとミニトマト2個程度。断トツでトマトを消費している国はトルコだそうで、日本の10倍だそうです。トルコではそのまま食べるだけでなく、トマトの発酵調味料をペーストにしたトマトの濃厚な旨味が濃縮された「サルチャ」という調味料があり、煮込みやスープ、ディップ等に加えるなど、料理のコク出しに欠かせず、四季を通じてトルコ料理に使われているそうですよ。
株式会社 日出味噌醸造元 |