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コチュジャン開発秘話

コチュジャンって何だ?

私どもとコチュジャンとの付き合いは今から30年前に遡ります。
きっかけは、「『キムチの素』を作って欲しい」という一人の営業マンの話でした。キムチがやっと一般の食卓に上り始めた頃のことです。
早速「キムチの素」開発の為、韓国料理に関する資料集めが始まりました。ところが、調べが進むにつれ、資料の中にある調味料の名前が度々出てくるのです。それが「コチュジャン」でした。どうやら、その「コチュジャン」が、日本の味噌・醤油に相当する韓国の基礎調味料らしいということがわかってきたのです。

社長の鶴の一声で ・・

「どうせ「キムチの素」を作るんだったら、いっそのこと『「キムチの素」の素』を作ろうじゃないか」「当社は味噌屋なんだから、その発酵技術を生かして韓国の「味噌」を作ってみよう」そんな社長(現会長:河村守泰)の一声が「キムチの素」の開発を一転「コチュジャン」の開発へと変えてしまいました。そうして、私どもはコチュジャンを手がけることになったのです。
もちろんコチュジャンの事など何にも知りません。様々な文献を調べ、試行錯誤が繰り返されました。
中でも最も苦労したのが、唐辛子の生菌数の多さ。“唐辛子=殺菌力”という私たちの唐辛子に対する当初のイメージに反し、文献どおりに作っただけでは、瓶詰め後に唐辛子由来と思われる菌が再発酵して、ビンの口から中身が噴出してしまうのです。
また、唐辛子の菌には耐熱菌(加熱殺菌に対して耐性のある菌)が多く加熱では容易にそれらを抑えることが出来ませんでした。


 香辛料の除菌・熟成方法として 製造
 特許が認められました。

結局弊社独自の除菌方法を考案し唐辛子由来の菌の多さをなんとか克服、「蕃椒醤」という名前で一般市販用の商品としての発売にこぎつけました。今から30年余前のこと、除菌方法は製法特許として後に特許申請・取得いたしました。
(余談ですが、本来コチュジャンには「苦椒醤」という文字が使われます(苦椒は唐辛子の意)。しかし「苦」という文字は商品のイメージとしてはあまりにもよくないということから、唐辛子の呼び名として昔から日本で使われていた「蕃椒」と云う字を「苦椒」という文字に代えて「蕃椒醤」とし、無理無理コチュジャンと読ませませたという裏話があります。その後、一部でコチュジャンを「蕃椒醤」と標記している本・資料もございますが、あくまでも弊社社長(当時・現会長)による造語であり弊社の商品名でした。)

日本のコチュジャン?
・・・そして二つのコチュジャンが出来ました

コチュジャン 蕃椒醤

さて、なんとか発売までこぎつけた「蕃椒醤」、早速コリアンフードを扱う業者様に持ち込みましたが、なんと、全く相手にされません。
実は当時も今も、日本で一般に「コチュジャン」と呼ばれ流通している商品は、本来のコチュジャンとは似て非なるものなのです。
それは戦前・戦中の物資の乏しい時期に当時の在日の朝鮮(現在の韓国・北朝鮮)の方々が本国の味を懐かしんで、手近にある原料を使って作った代用品といわれています。それが戦後世代に受継がれ、日本国内に広く普及したものなのだそうです。

「確かにおたくのコチュジャンは味も旨味も優れたものだし本物だろう、しかし国内で販売するのなら、日本で「コチュジャン」として広く普及している「コチュジャン」でなければ扱えない。教えてやるから作ってみてはどうか?」そんなコリアンフード業者様のアドバイスを受け、「蕃椒醤」とは異なるもう1つの「日本のコチュジャン」を作り始めました。
したがって、現在弊社では、醸造タイプの「蕃椒醤」と、普及タイプの「コチュジャン」の2本立てにて提供申し上げております。

コチュジャンNO.1

おかげさまで、今では某大手焼肉チェーン店様をはじめとして、某大手ラーメンメーカー様、某大手調味料メーカー様、某大手総菜メーカ様等々、様々なお客様に弊社コチュジャンをご利用頂いております。
なお、近年、韓国から輸入されたコチュジャンが店頭に並ぶ機会が多くなってきています。それらを見ますと、その作りやすさからか、韓国でも本来の作り方をせずに、いわゆる糖類等を使用したこのタイプのコチュジャンを作ることが多くなってきているようです。また、アミノ酸などの食品添加物を使用した商品も多く見られ、未承認の添加物が使用され問題になった事があります。本場と言っても製造上の理由から、随分と本来の姿からは離れてきてしまっているのかもしれません。

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